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わかりやすいマーケティング戦略

わかりやすいマーケティング戦略 / 沼上幹


今、大学で沼上先生の講義を受けているのですが、これが本当に面白い。

組織論の一般的な考え方、有名な先行研究を基に講義していて、人間の本質的な部分について考えさせられる。

こういう授業を受けるのも、学生時代にしか出来ないことなんじゃないかなと思う。


さて、そんな沼上先生の著書を少し集中的に読んでみようと思いまして、

その第一弾が本書です。

なぜ、マーケティングかと言えば、今、自分自身が営業をしていてマーケティングの知識を必要としているからです。

営業するとき、もしくはアポの電話をする時、相手は大抵、「販売促進部」、つまりマーケティング部の人なので、マーケティングのプロと話すのだから、こちらもそれなりの知識があって然るべきなのです。


本の感想としては、ものすごく読みやすくて感動しました。

論理的思考力がないと、こんなに易しく人に何かを説明することは出来ないと思う。

その点でもすごく勉強になりました。




第Ⅰ部、マーケティング戦略

第1章 マーケティング・ミックス

○4Pとマーケティングミックス
 1.プロダクト
  ⇒本質サービス、補助サービス、プロダクト・ミックス
 2.プレイス
  ⇒小売業と卸売業、開放型チャネルと閉鎖型チャネル
 3.プロモーション
  ⇒・4つの手法=広告・宣伝、販売員活動、広報活動、販売促進
   ・プッシュ型orプル型
 4.プライス
 ケース例
  ⇒ヨード卵、ルイ・ヴィトン


第2章 ターゲット市場の選定

1.セグメンテーションの定義
 ⇒「マーケティング・ミックスに対して、類似の反応を示すような同質的な市場部分に分解すること」
2.セグメンテーションの基準
 ⇒地理的軸、人口統計的軸、心理的軸、行動面の軸
3.軸の組み合わせ
 ⇒3つのW
  →地域(where)、誰(Who)、ニーズ(to meet What)
   ケース例(ユーミン)
4.ターゲットを絞る
 ⇒ターゲット・セグメントにフィットするような4つのP(マーケティング・ミックス)を作り上げる
5.ケース例(富士フイルム)


第3章 製品ライフサイクル

1.導入期
 ⇒・市場拡大が目標
  ・普及を妨げるボトルネックを探るツール
   →AIDMA(Attention, Interest, Desire, Memory, Action)
2.成長期
 ⇒本質サービスに加えて補助的サービス、開放型チャネル政策へ
3.成熟期
 ⇒ブランドロイヤルティ=特定のブランドを顧客が繰り返し購入する忠実さ
4.衰退期
 ⇒コモディティ化と売上規模減少への対応
  →(1)イノベーション
   (2)ポジション変更
   (3)撤退
   (4)継続
5.ケース例(カップヌードル)


第4章 市場地位別のマーケティング戦略

○4つのタイプ
(トップ・シェアの魅力)
 ⇒(1)シェルフ・スペース
  (2)生産コストのメリット
   →規模の経済性、経験効果
 1.リーダーの戦略
  ⇒(1)市場全体の拡大
   →()新しいユーザーの獲得
    ()新しい用途の開発
    ()1回当たりの使用量増 
   (2)シェア防衛
   (3)シェア拡大
 2.チャレンジャーの戦略
  ⇒(1)攻撃的チャレンジャー
   →差別化によってリーダーを攻撃
    主戦場を決めて資源の集中投入
   (2)共生的チャレンジャー
   →リーダー企業の顧客と自社の顧客への対応の違い
 3.ニッチャ―の戦略
  ⇒高い利益率、マイペースの成長、安定した売り上げ確保
   ケース例(日本ルナ)
 4.フォロワーの戦略
  ⇒経済性セグメント
 ケース例(ドライ戦争)


第Ⅱ部、より広い戦略的視点を求めて

第5章 業界の構造分析

1.競争要因と利益ポテンシャル
 ⇒5つの競争要因(byマイケル・ポーター)
  →(1)既存企業間の対抗度
   (2)新規参入の脅威
   (3)買い手の交渉力
   (4)供給業者の交渉力
   (5)代替品の脅威
2.既存企業の対抗度・敵対関係の強さを規定する要因
 ⇒(1)ハーフィンダール指数(マーケットにおける各企業の市場シェアの2乗の総和)
   →ハーフィンダール指数が小さいほど、激しい競争に陥りやすい
  (2)産業の成長率が低い
  (3)固定費が大きい、あるいは在庫費用が大きい
  (4)製品に差別化が効かない、もしくはスイッチング・コストがかからない
  (5)生産能力の拡張が小刻みには行えない
  (6)多様なバックグラウンドを持つ競争相手がいる
  (7)戦略的な価値の高い業界である
  (8)退出障壁が高い
3.新規参入の脅威
 ⇒「参入の脅威」=「参入障壁の高さ」×「予想される反撃の強さ」
  →参入障壁
   (1)規模の経済性とシナジー効果が大きい
   (2)経験効果
   (3)大規模な運転資金が必要
   (4)流通チャネルへのアクセスが困難
   (5)政府の政策・法律
4.買い手の交渉力
 ⇒(1)ハーフィンダール指数が大きい=買い手グループの集中度が高い
  (2)製品が標準化されている、差別化されていない、スイッチングコストがかからない
  (3)買い手が後方統合すると脅す
  (4)卸売業者や小売店がユーザーの意思決定を左右できる
5.代替品の脅威
 ⇒(1)コストパフォーマンス比が急速に向上しているような代替品
  (2)代替品の業界が高い利益をあげている場合
  (3)破壊的技術
6.補完財


第6章 全社戦略

1.PPM(:プロダクト・ポートフォリオ・マネージメント by BCG)
 ⇒市場成長率(縦軸、上に行くほど高い)と相対市場シェア(横軸、左に行くほど大きい)
   ・カネのなる木
   ・花形製品
   ・問題児
   ・負け犬
2.キャッシュフローのマネジメント
 ⇒「カネのなる木で得られたキャッシュ」+「負け犬を売却して得たキャッシュ」を特定の問題児事業に集中的に投資し、その問題児事業を花形製品へと育成する
3.事業単位ごとの戦略指針
 ⇒4つの指針
  (1)Build=シェア拡大
  (2)Hold=シェア維持
  (3)Harvest=徐々に撤退して、キャッシュ創出を最大化
  (4)Withdraw=できるだけ早く売却あるいは清算


第7章 事業とドメインの定義

1.事業定義
 ⇒事業部等が直面する事業の定義
  →(1)顧客グループ
   (2)顧客ニーズ
   (3)技術
  ケース例(花王と資生堂)
2.ドメイン定義
 ⇒全社レベルで行われる事業の定義
  →(1)機能的表現
   (2)緻密性
   (3)時間展開
   (4)資源配分の焦点
   (5)ドメイン・コンセンサスと夢


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2010.10.28 Thu l 書評 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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