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強欲資本主義 ウォール街の自爆

強欲資本主義 ウォール街の自爆 / 神谷 秀樹


住友銀行からゴールドマン・サックスに転職し、20年以上をウォール街で過ごした神谷さんの著書。

拝金主義・強欲主義のウォール街を批判しています。

「顧客第一主義」という金融本来の目的に背き、「利益至上主義」、「株主至上主義」が行き過ぎた結果、バンカーの目的は、トップラインである売上からボトムラインの純利益の間にある人件費を含むコストカットによる企業評価価値の向上に走り、その結果、長期的な企業の成長を支えようとしなくなった。

さらに、実態のない金融商品を、返済能力と無関係の格付け会社による評価のみを頼りに膨らまし、サブ・プライム問題を引き起こした。

ウォール街の強欲主義が、世界経済のみならず、自らの存在をも危ぶませている。

神谷さんの考えでなるほどと思ったのが、そうした影響によりダメージを受けたのは、人の心であるということ。

金融は「信頼」で成り立つものだが、その前提が覆された結果、「雇用者と被雇用者」、「銀行と預金者」、「銀行と企業」、「企業と消費者」、「政府と納税者」、などの間の信頼関係が揺らいでいる。

失った金は取り戻せるが、こうした信頼を回復するのは難しいということ。

こうした長期的視点と倫理観を持ちあわせることはやはり大切だと思う。

利益を重視した結果、製造業部門を切り離したGEと世界を席巻するサムスンやかつてのソニー。

経営破綻したGMとトヨタ。

顧客志向こそが、成長の原点なのは間違いないだろう。

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2011.02.07 Mon l 書評 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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