FC2ブログ


法人営業「力」を鍛える

法人営業「力」を鍛える / 今村 英明


今のアルバイトの仕事がまさに法人営業なので、勉強と実践の良い機会だと思い読んでみました。

要は、マーケティングの知識や分析力を営業に活かそうという本です。

何より、著書の経歴がすごい。

三菱商事→世界銀行→ボストン・コンサルティング・グループ、スタンフォード大のMBAも取得していらっしゃるみたいです。

個人的には、「市場を科学する」、いわゆるマーケティングは、生態学者が森を眺め、動植物たちがどのようなゲームを繰り広げているのかを観察するようなものだというたとえが分かりやすくて秀逸だと思いました。

いわゆる「営業のコツ」をまとめたものではなく、あくまで対企業を意識した法人営業のアプローチなので、全社的な視点も考慮されていて即効性のあるものではなく、経営的な見方が重視されています。



<序章>できる営業スタッフは何が違うのか

「マーケティング・ロジックをもつ」ことが重要。

「マーケティング・ロジックをもつ」=「自社のどの製品・サービスをどの顧客にどう売り、どう競争相手に持続的に差をつけ、最後はどう利益を上げるかに関する首尾一貫した見方・考え方・行動の仕方をもつ」


<第1章>日本企業に蔓延するマーケティング・ロジック欠乏症

「マーケティング・ロジック欠乏症」とは、

・市場を科学的にとらえ分析するマーケティングの基本的な見方・考え方や手法が欠如し、正しい営業・販売戦略ができていない

・正しい営業・販売戦略を現場に落とし込むやり方や、現場をしっかり管理したり、営業スタッフに実行させたりする仕組みが組織内に欠けているために、営業活動が無秩序でバラバラに見える

この2つの合併症である。

この原因は、

(1)視野狭窄
(2)KKD依存(経験、勘、度胸)
(3)オキャクキング錯覚
(4)GNN依存(義理、人情、浪花節)
(5)ローンウルフ性癖
(6)勝ち自立失調

が挙げられる。


<第2章>チャンスを再発見するー市場を科学する技術

市場を科学する、とは、3C(顧客、競合、自社)の姿を正しく把握し、関係がどうなっているかを理解する。それは、生態学者が森や林を観察する様子を思い浮かべるのと同じ。

市場を科学するのに役立つ道具。

1.チャンス・マップ
 →市場の何処に事業機会があるかを発見する手法
2.顧客セグメンテーション
 →どの顧客が大事かを発見する方法
3.売上方程式
 →売上を上げるためのレバーを発見する手法(例、「購買顧客数」×「1人辺り購買単価」)
4.競合ベンチマーキング
 →競合に対して、どこで勝負するかを検討する手法


<第3章>戦略を再考するー「標準化」と「カスタマイゼーション」

「標準化」戦略とは、多くの顧客に広く共通に標準的に使われる製品・サービスを開発し、市場価格、あるいはそれ以下の安価で大量に販売し、収益を上げようとする作戦である。

「カスタマイゼーション」戦略とは、少数のお得意客の個別ニーズに合わせて、テーラーメイドの製品・サービスを提供する。

多数の競争相手が同じように標準化やカスタマイゼーションなどの戦略を選択する場合、自社が他社に対して持続的に優位を築くには、「先行投資」が必要である。


<第4章>顧客を再発見するーニーズや意思決定の構造を分析

顧客企業・法人を深く理解するとは、

・すべての顧客ではなく、自社にとって最も大切な顧客に絞って深く理解する
・供給者(自社)の視点ではなく、顧客の視点で考える

そのための手法としては、

1.顧客ターゲティング・・・誰が大切な顧客かを見極める方法
2.ディープ・カスタマー・デリバリー(顧客の深層探査)・・・顧客を再発見する方法
 (1)ニーズ深堀マップ…顧客の真のニーズを把握する方法
 (2)EVC(顧客経済価値)…顧客の視点で製品・サービスを評価する方法
 (3)DMU(意思決定主体)…顧客の意思決定構造を理解する方法


<第5章>取引関係を再構築するー顧客アプローチの方法

顧客に対していかにアプローチするか。

1.ミッション別営業スタッフ・・・顧客に応じ多様な営業スタッフを揃える
2.チーミング・・・チームを組んで組織化して闘う
3.コラボレーション・・・顧客との協働関係を築く
4.SFE・・・営業生産性を高める


<第6章>プライシングをやり直すー高収益を実現する値付け

価格を1%上げると、営業利益が飛躍的に増加することがある。一部の顧客の離脱を考慮しても、売り上げ増が期待できることもある。価格設定は難しいものであるが、高い価格実現性や収益性を実現することが出来る。

価格見直しのポイントは、

1.製品価格
2.製品ミックス
3.サービス価格
4.アフターマーケット価格
5.プライシングのケイパビリティ(組織能力)
スポンサーサイト



2011.02.11 Fri l 書評 l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://ryryry.blog57.fc2.com/tb.php/1110-8e5a4bda
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)