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朗読者

朗読者 / ベルンハルト シュリンク


「15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほど年上の女性と恋に落ちた。「なにか朗読してよ、坊や!」―ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。人知れず逢瀬を重ねる二人。だが、ハンナは突然失踪してしまう。彼女の隠していた秘密とは何か。二人の愛に、終わったはずの戦争が影を落していた。現代ドイツ文学の旗手による、世界中を感動させた大ベストセラー。」


もし、相手が救われる方法を知ったとする。
しかし、相手がそれを望んでいなかったとしたら。
それでも相手を救うだろうか。

文盲であると証言すれば彼女の刑は軽くなる。
しかし、文盲であることを恥じる彼女は絶対にそのことを口にしたりはしない。
その事実に直面したとき、文盲であると代わりに証言して彼女の刑を軽くすることが正しいのか、それともそこまで文盲であることを他人に知られたくない彼女の意志を尊重するのが正しいのか。

自分がどう振る舞い、相手をどう思いやるのか。

この物語は、ただそれが事実であるというだけで存在意義を持つ。
誰かを自由にするものでもなければ、幸せにするわけでもない。

愛、戦争、罪、、、そんなテーマがわずか250ページの文庫に密に詰まった1冊だと思います。

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2009.09.01 Tue l 書評 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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