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世界を知る力

世界を知る力 / 寺島実郎


父親に勧められて読んだ本。
これもめちゃくちゃ面白い!

著者の寺島さんは三井物産戦略研究所会長。
情報のスペシャリストです。

寺島さんの主張としては
「日本はアメリカを通してしか世界を見ていない」
という状況を危惧すべきというもの。
そこで、世界を別の角度から見てみる。

1.ロシア
⇒実は、日本とロシアの関係は非常に長い。サンクトペテルブルク大学日本語学科の母体となった日本語学校は1705年に設立された。今から300年前のピョートル大帝の時代から、鎖国をしていた日露関係は続いていたわけですね。実は日米関係よりも長い歴史を持つことを日本人は殆ど知らない。まさに、「アメリカを通してしか世界を見ていない」。

2.大中華圏
⇒欧米人の言う「中国人」と我々日本人の言う「中国人」は実は微妙に違い、会話が成り立たないことがあるそうな。日本人が言う中国人は、中華人民共和国に籍を持つ人たちのことである。一方、欧米人にとっての中国人とは、華僑と呼ばれる人たちもそれに含まれる。シンガポールを始め、多数存在する華僑を含めた「中華民族」と日本との貿易量を見てみると、実は比率にして半分を占めるという事実。つまりは、我々の思っている以上に「中国」との関わりは大きく、そうした見方をしなければ世界の実情を把握できない。

3.ユダヤネットワーク
⇒「人間の行動を本質的に規定するものは何か。」

○モーゼは言った。
「人間が人間であるための要素、それは理性である。」

○キリストはそれに優しく反論した。
「いや、それは愛です。」

○とんでもない、とマルクスが宣言した。
「すべては胃袋、経済が決定する。」

○するとフロイトが割入り
「結局は、性、セックスなのだ。」

○「理性だ」「愛だ」「胃袋だ」「セックスだ」4人が侃々諤々議論していると舌を出しながらアインシュタインが言った。
「いやいや、みなさん、すべてのことは相対的なのです。」

誰もが知る偉大なこの5人。
実はみんなユダヤ人なのだ。


この本で僕が一番面白いと思ったのが、大量の情報が氾濫するこの時代に自分なりの世界像を構築するのには「古本屋通い」が良いということ。
一見バラバラに見える本の配列には相関性があり、体系的に知識を身につける勉強になるのだそうな。
大中華圏の華僑にしてもユダヤ民族にしても、水脈下のネットワークのつながりという観点で世界を見るという点で、国と国の関係でみるナショナリズムとは異なる世界観が得られる。
そうした「世界を知る力」を身につけていきたい。

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2010.05.08 Sat l 書評 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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